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めーたろうな日々
アクセや雑貨の手作り記録と、我が家の王子様メイタロウ(ホーランドロップイヤー♂)の日記です。
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昨日、旦那と大学病院に行ってきました。


結果自体はほとんど変わっていません。
前回の診断をさらに裏づけしただけ。
エコーで見る時に研修医なのかメインの先生以外に女医さんが4人ぐらいモニタを覗いていました。
旦那よりも前で見ていたその人たちに、「あぁ、ここは大学病院なんだ」と思い知らされた。

本当は昨日の時点で最終決断をするはずだった。
なのに、説明する先生の口ぶりから言い出し損ねて、一週延びてしまった。
きっぱり俺が言うって言っていた旦那が動揺して黙ってしまったのもよくなかったし、旦那が口を開くのを待ってしまった私も悪い。
そして、まるでその場で決断する事が望ましくないみたいな言い方をした先生もよくなかった。
誘導されるように、もう一週、決断日が延びた。

……説明する先生と一度も目が合わなかった。
私自身は、もう前回ので望みはないんだって思い知らされていて、腹もくくっていて、逃げるつもりもなかったのに。
結局、他の全員が逃げた。
影絵で判断するしかない胎児の病気は、いざ出てこなければ本当のことなんてわからない。
でも、散々この症例だろうといい続けて、理由も説明し続けているのに、医者は断言しない。
そして、断言しない事で旦那は「もしかしたら」って思ってしまったんだって、帰宅中に言ってた。
……どっちの言い分も、理解が出来て、気持ちも分かって、だからこそ言い出せなかった自分が悔しい。
多分、あの場で言い出せたのは私だけだったんだって、帰り道で気がついた。
長引けば長引くだけ、チビスケはきっと苦しむんだろう。
それを少しでも助けてあげられるのは私だけだったのに、結局私も先延ばしにしてしまったんだと思う。



帰る車の中で、やっぱりあそこは大学病院なんだな、って思った。

過去、自分の体のことでも3箇所の大病院にかかった。
そのうちの1つは信濃町にある某大学病院。
20代半ばぐらいだったかな。
血が薄くても元気でぴんぴんしている私は研修医の実習材料によかったのか、精密検査のために1週間ぐらい検査入院をした。
骨髄検査を受けるとき、担当したのは研修医で、麻酔をしても怯えていた私の耳に入ってきたのは「先生、上手く取れません」なんて指導医に言う頼りない声。
検査入院では結局まったく結果はえられず、私はお金を払って痛くて怖い思いをしただけで、何も変わらなかった。
検査をすれば明らかに人と違う数字をたたき出してしまう体なのに、私にはいまだ病名がついていない。

それ以来、私は大学病院がとても嫌いだ。

今回の件、同じLimb-body-wall-complexの患者を先生は片手の数ぐらいは診た事があるという。
逆にいえば、この近辺で珍しい症例が集まってきているだろう大学病院で、それぐらいの数しかまだ合わないぐらいの希少例なんだろう。
帰りの車中で、あぁ、と、納得した。
哀しい事実を突きつけられてる人の診察に、必要だからと研修医を沢山呼ぶのは、医者を育てるのに必要だとはいえ患者の為の診察ではなくて医者の為の症例観察になっている。
母体の事、子供の苦しみを考えたら一刻も早く終わらせるべきなんだろう。
だけど、医学の事を考えると少しでもデータが欲しいんだろうと思う。

患者を助け守るのが街医者なら、大学病院は患者で研究し医学を進歩させる場所、なんだ。

私の気持ちを慮って期日が延びた、といえば聞こえはいい。だけど、事実は分からない。
哀しい症例ばかりにあわねばならない、大学病院の先生と目が合わないのは自分の精神を守る為だ。
患者一人ひとりと向き合っていたら、確実に壊れてしまうから。
そんなのは分かっている。
分かっていて、理解も出来る。
けど、私は、チビスケを助けて欲しくて行ったのに…
そう思ってしまうのは、私の我侭、なんだろうか。



家に帰って、旦那に読んだ論文の話を聞いた。
検索しても英語ばかりだし、私は直接的な写真を見たくなくて、私の目を通してチビスケに見せたくなくて、目をそむけてたものを、旦那は目を通してたらしい。
曰く、むごい写真だった、と。
Limb-body-wall-complexの子供は、生まれてくる時に通る産道で、体が千切れてしまうことがあるらしい。
捩れた体は生まれる時の力に耐えられない…。
死をわかっていて産み落とした時、間違って産声を聞いてしまったらどうしよう、と言った私に旦那が教えてくれたのはそういう話。
流石に私もそこまでは、分かってなかった。
……もしかしたら、そういうむごい姿を見たくなくて、医者は先延ばしにしたのかもしれない、ってちょっと思った。

きっとチビスケもそんな姿を私たちには見せたくないんだろう。
だけど、自分がここにいたってこともきっと忘れて欲しくないんだろう。
私はこの子の哀しい姿は見ないつもりでいる。
もし、綺麗だったなら顔だけ見せてもらおう。他の哀しい部分は全部隠してもらった状態で。
そして、最後に一度だけでいいから抱っこさせてもらえないかな、と思う。

できる事なら、その時までにチビスケが息を引き取っていてくれたらいいと思う。
酷い母親、だよね。
でも、それなら生まれてくる時の痛みが最後なんて哀しい事はなくなる。
怖くて痛くて苦しいのが最後の感情ではなくなる。
おなかに抱かれたまま、緩やかに眠るように逝ってって願ってしまう。
生きてて欲しいって思っていたのに、今は死を願ってるなんて本当に酷い親だね。
ごめんね。
もう、ほんの少しでも苦しみが減ることを祈る事しかできない。




こうやって書いていると、今も意味もなく涙がボロボロ出てくるし、止まらないけれど。
でも、私は大丈夫です。
先週一週間がっつり泣いて、もう腹はくくれました。
今でも、その時が来るのが怖くて仕方ないけれど、覚悟は出来た。
避けられない哀しみは、乗り越えるしかない。

一週間延びたのは、チビスケが一昨日の動物園が嬉しくて、もうちょっとだけ居たい!って思ってくれたんだと思うことにしました。
今度の週末は葛西の水族館か、近くのプラネタリウムかにでもつれていってあげようかなって思う。


このことが分かって以来、いろんな人に心配をかけてると思う。
ごめんなさい。思ってくれて、ありがとう。
私は、大丈夫、です。

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