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めーたろうな日々
アクセや雑貨の手作り記録と、我が家の王子様メイタロウ(ホーランドロップイヤー♂)の日記です。
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入院中に手書きで書いてた日記です。
あえてどうでも良い事もそのままにしているし、直接的な話もそのままです。

多分、普通の人が読むには痛々しい部分もあることでしょう。
この日記は誰かに見せる為ではなく、私の心の整理と、いつか私と同じように辛い思いをする人が、何かの参考になればと残すために書いています。
どうか、支離滅裂な文章をお許しくださいませ。


2011年12月10日(土) 天気は晴れ。


7時ちょっと前、起きる。
多分、横で寝てた旦那が起きた音で起きたんだと思う。
散々泣いた後だったけど、体の調子は本当に嘘みたいにいい。
子宮を縮めるための薬の影響があるときだけ、ちょっと痛いかな、ぐらい。
朝の検温も血圧もいつも通り。
出血量やおなかの感じも確認してもらったけれど大丈夫そうとのこと。
助産婦さんが、確認の為の採血を試験管2本分してくれた。
…こんなことまで、助産婦さんがするんだね。本当に大変。

8時近くに朝食が出る。
パンとマーガリン、チャウダースープとグリーンサラダ、キウイとヨーグルト。
旦那は母が置いていってくれたおにぎりを朝ごはんとして食べてた。

9時ごろだったかな、先生が回診でくる。
そこで旦那は改めてあきらの状態の説明を聞いていた。
暫くしてから、私は分娩室で診察を受けた。
ちょっと子宮を確認して、血液検査の方の結果も確認して、退院してOKと言ってくれた。


病室に戻って、荷造りをする。
自分でやろうとする私に、あんまり動くなという旦那。
でも、なんだかんだでかなり自分でやったような気がする。

退院の書類が出来るまで、結構時間があった。
どうやら立て込んでて婦長さんのはんこが中々もらえなかったらしい。

その間に助産婦さんがあきらを連れてきてくれた。
明るい部屋で見るあきらは、やっぱり可愛かった。
おそるおそるだったけれど、抱っこもさせてもらった。
「できたら会ってあげて」って手形とかを見せてくれた助産婦さんが、あきらに「よかったね、よかったね」って本当に嬉しそうに話しかけてくれた。
私も、会えて良かったと本当に思う。
ちっちゃくて頼りなくて、崩れてしまわないか怖かったけれど、あきらをだっこしたら、ちゃんと重さも感じられて、いとおしさが増した。
おへそから来るはずの栄養も足らない、いろんな所が不具合だらけだったのに、こんなに大きくなったんだね。
頑張ったんだね。
哀しいけど、誇らしかった。
泣くつもりなんてないのに、かってに涙が流れた。
ごめんね、ありがとう、って何度も何度も繰り返した。

その時に聞かされたのだけれど、あきらが被っていたフードは、やっぱり同じように哀しい思いをしてお子さんを亡くされた方が、寄付してくれたものなんだそうな。
ちゃんとした状態で生まれてくる赤ちゃんと違って、あきらはまだ髪なんてないし、頭の形も少し可愛そうな事になっている。赤く血が溜まってるのも見える。
だけど、そのフードで隠してもらったことでどれだけ救われたことか。
先に助産婦さんがくれた、手形足形と体重とかが書いてある紙も、手作りの可愛い赤ちゃんの折り紙になってる。
そんな、他愛もないささいな心遣いがとっても嬉しかった。


助産婦さんから、今後の事の説明を受けた。
出血量のこと、暫くは安静にしてなきゃいけないってこと。
死産でも赤ちゃんを生んだ後女性の体はおっぱいを出そうとするから、その対処の仕方。
数日後には、体調確認のためにわざわざ電話までしてくれるとのこと。
また、1週間後の診察で行く時には、診察室の方に会いに行きますね、まで言ってくれた。
お産の時のこともあわせて、本当に彼女にはどんなに感謝しても感謝し足りない。
たとえ、それが仕事だから、だったのだとしても、彼女の存在は大きかったと思う。
何より、きっと彼女は誰よりもあきらの味方でいてくれたんだと思う。


書類が出来て、退院になった。
「あきら、帰るよ」って言って、箱の蓋をする。
気遣ってもらった分、病院のほかの人にも気遣いたくて人目に付かぬように、あきらのお櫃をマフラーで包んで抱いた。
旦那が精算とかの手続きをしてる間、ずっとずっと抱いていた。


旦那の運転で帰る道、他愛もない話をたくさんした。
話していくうちに、あきらのイメージが出来上がっていく。

きっと、女の子だけど飾らない感じのさばさばした子になったんじゃないかなって。
私たちの影響で吹奏楽やるなら、楽器はどれだろうね、とか、きっと親に似ちゃって理系だろうねぇ、とか。
なんとなく、コンタクトめんどくさいとか言って眼鏡かけてそう、とか。
お洒落とかに興味なくて、周りにはちょっと変わり者だねっとか言われそうだ、とか。
大人になったら、獣医さんになりそうなんて話もした。それも動物園勤務とかで大動物が得意な。
ある日突然、「結婚するから」とか言って熊みたいな髭もじゃ男つれてきそう、とか。
女の子だったら私と喧嘩するかなーって思ってたけど、「お母さんしょうがないなー」とか言って、こんなダメな私でも受け入れて時には窘めてくれる。そんな優しくてしっかりした子。

人は都合のいい幻想だって言うかもしれない。
でも、多分、あってるような気がするんだ。



自宅に帰り着いて、めーさんに「ただいま」って言う。
めーさんも、私が入院してる間一人で淋しかったよね。

お昼は外出たくないし、家に何もないからって、お寿司とることになった。
旦那と二人、ひさしぶりの自宅で少し遅いお昼を食べた。
本当はダメなんだけど、気持ち悪かったからシャワーで体をきれいにした後、私はお昼寝。
疲れてしまって、本当に動けなかったから。

私が寝てる間、旦那は火葬の手続きやら、その帰りにスーパー行ったりやらしてくれてたらしい。
夜は「お昼遅かったからあんまりおなか減ってないねー」と言いつつ、旦那が作ってくれた鍋焼きうどんだった。

片付けたテーブルにはあきらのお櫃。
そばにはお留守番ですっかり甘えっこモードになってるめーさん。
目の前にはちょっと疲れてる旦那。
全員居る。

寝る前、ちょこっとだけ、私の上司から貰ったキャンドルをともした。
メリーゴーランドのようにくるくる回るトナカイ。
小さなあきらには、お線香なんかよりも、きっとこっちの方がうれしいだろうって思う。
きっと、このキャンドルをこの先何年も、あきらの命日にはともす事になるんだろう。
こんなところでも、周りの人の小さな優しさに支えられてる。



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